東京都でM&A・事業譲渡をお考えの方へ:税理士が支援する売却・譲渡の流れとポイント
はじめに:東京都でM&Aによる事業譲渡への関心が高まる背景
近年、東京都内の中小企業では、M&A(合併・買収)を活用した事業譲渡・売却への関心が高まっています。背景には、経営者の高齢化や後継者不在といった課題があります。
帝国データバンクなどの調査でも、日本の中小企業経営者の平均年齢は上昇傾向にあり、東京都内でも後継者未定の企業が一定数存在しています。
こうした状況の中で、親族内承継や従業員承継に加え、第三者への承継を目的としたM&Aが選択肢の一つとして検討されるケースが増えています。
東京都は国内有数の経済圏であり、多様な業種・規模の企業や投資家が存在するため、M&Aの検討先を探しやすい環境があります。
本記事では、東京都でM&Aによる事業譲渡・売却を検討している経営者の方に向けて、M&Aの基本的な流れや税務上のポイント、専門家へ相談するメリットについてわかりやすく解説します。
東京都におけるM&A・事業譲渡の主な種類
M&Aや事業譲渡には複数の手法があります。それぞれ税務上の取り扱いや手続きが異なるため、自社の状況に応じた方法を検討することが重要です。
株式譲渡
株式譲渡は、M&Aで一般的に活用される手法の一つです。オーナー経営者が保有する株式を買い手へ譲渡することで、会社全体を承継します。会社の契約関係・許認可・雇用関係などを引き継ぎやすい点が特徴です。個人オーナーが株式を譲渡した場合、譲渡益には申告分離課税(税率約20.315%)が適用されます。
事業譲渡
会社自体は残したまま、特定の事業部門や資産・負債を選択して譲渡する方法です。一部事業のみを切り出して譲渡したい場合や、不採算部門を整理したい場合などに活用されます。株式譲渡とは異なり、譲渡益は法人税の課税対象となります。また、契約や許認可の再取得が必要となるケースもあるため、事前確認が重要です。
会社分割・合併
会社分割は、特定事業を新設会社または既存会社へ承継させる組織再編手法です。また、合併は複数の会社を一つの法人へ統合する方法であり、グループ再編や大規模なM&Aで利用されることがあります。
東京都でM&Aによる事業譲渡を進める際の流れ
M&Aは複数の工程を経て進行します。全体像を把握しておくことで、準備や意思決定を進めやすくなります。
1. 目的・方針の整理と専門家への相談
まずは、
- なぜM&Aを行うのか
- 会社全体を売却するのか
- 一部事業のみ譲渡するのか
- 従業員の処遇をどう考えるか
といった基本方針を整理します。
初期段階から税理士などの専門家へ相談することで、税務面・法務面の論点を整理しやすくなります。
2. 企業価値評価(バリュエーション)
M&Aでは、自社の企業価値を把握することが重要です。
一般的には、
- 純資産価額法
- 類似会社比較法
- DCF法
などの手法が用いられます。
税理士は、財務分析や株価算定などの面でサポートを行います。
3. 候補先の探索・マッチング
売り手企業の条件に合う買い手候補を探します。
主な方法として、
- M&A仲介会社
- マッチングプラットフォーム
- 事業承継・引継ぎ支援センター
などがあります。
また、東京都中小企業振興公社による「TOKYO版 創業・承継マッチング支援事業」など、公的支援制度を活用できる場合もあります。
4. 基本合意と条件交渉
秘密保持契約(NDA)締結後、企業情報を開示しながら条件交渉を進めます。その後、基本合意書(LOI)を締結し、取引条件の方向性を確認します。
5. デューデリジェンス(買収監査)
買い手側が、
- 財務
- 税務
- 法務
- 労務
などの観点から詳細調査を行います。
未払い税金や簿外債務などのリスク確認も行われるため、事前に情報整理を進めておくことが重要です。
6. 最終契約・クロージング
条件面で合意に至った後、最終契約書を締結します。
その後、
- 株式や事業の引き渡し
- 対価の支払い
などを行い、M&Aが成立します。
7. PMI(統合後の経営)
PMI(Post Merger Integration)は、M&A成立後の統合プロセスを指します。組織文化・人事制度・システムなどを円滑に統合していくことが、その後の事業運営において重要となります。
M&A・事業譲渡における税務上のポイント
M&Aでは、手法によって税務上の取り扱いが異なります。税務整理や申告対応においては、専門家への相談が有効です。
株式譲渡時の税務
個人オーナーが株式を譲渡した場合、譲渡所得として申告分離課税(約20.315%)が適用されます。また、非上場株式については、税務上の時価評価が必要となるケースがあります。株式取得原価の整理や評価方法について、事前確認が重要です。
事業譲渡時の法人税
法人が事業譲渡を行った場合、譲渡益は法人所得として課税対象になります。
また、
- のれん(営業権)
- 消費税
- 資産ごとの譲渡価格
なども論点となる場合があります。
事業承継税制との関係
親族内承継や従業員承継を行う場合には、事業承継税制(相続税・贈与税の納税猶予制度)の活用を検討できるケースがあります。適用には一定要件があり、都道府県知事の認定等が必要となるため、事前確認が重要です。M&Aとの比較検討を含め、早期に専門家へ相談することが望ましいでしょう。
東京都でM&A相談ができる主な窓口
事業承継・引継ぎ支援センター
国が設置する公的相談窓口です。M&Aを含む事業承継相談を受け付けており、秘密保持に配慮した相談体制が整えられています。
東京都中小企業振興公社
マッチング支援や専門家紹介など、事業承継に関する支援メニューを提供しています。補助金・助成金に関する情報提供が行われる場合もあります。
税理士・会計士などの専門家
M&Aでは、税務・財務面の整理が重要となります。
税理士は、
- 企業価値評価
- 税務デューデリジェンス
- 譲渡後の税務申告
などについてサポートを行います。
AnDus税理士事務所が東京都のM&A・事業譲渡をサポートします
東京都渋谷区恵比寿のAnDus税理士事務所では、M&A関連業務・国際税務・税務調査対応など、幅広い税務サービスを提供しています。
アーリーステージ企業から上場企業、外資系企業まで、それぞれの状況に応じたサポートを行っています。
M&Aによる事業譲渡・売却では、
- 株価算定
- 税務デューデリジェンス
- 譲渡後の税務申告
など、専門的な論点が発生する場合があります。
「自社の企業価値を知りたい」
「どのスキームが自社に合っているか整理したい」
「売却後の税務について確認したい」
といったご相談にも対応しています。
また、英語対応も可能なため、海外展開企業や外資系企業のM&Aサポートについてもご相談いただけます。
まとめ:東京都でのM&A・事業譲渡は早めの準備が重要
東京都でM&A・事業譲渡を進める際は、以下のポイントが重要です。
- 目的や方針を整理する
- 自社の企業価値を把握する
- 手法ごとの税務上の違いを確認する
- 公的支援制度も活用する
- PMIまで見据えた準備を行う
M&Aは重要な経営判断の一つです。
早期に専門家へ相談することで、課題整理や選択肢の比較検討を進めやすくなります。
東京都渋谷区のAnDus税理士事務所では、M&A・事業譲渡に関するご相談を受け付けています。まずはお気軽にお問い合わせください。
注意事項
※本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の税務・法務アドバイスを行うものではありません。
※税制・法令等は改正される場合があります。
※具体的な税務判断は個別事情により異なります。
※M&Aの成立や譲渡価格等を保証するものではありません。

