AnDus税理士事務所

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「所変われば品変わる」と言いますが、国が変わればより多くの違いを目にすることになります。税務もその一つであり、海外進出時には国際税務について理解しておく必要があります。国内でかかる税金については知っているけれど、海外との取引となるとよくわからないという方も多いのではないでしょうか。

そこでこの記事では、海外進出の際に知っておきたい、国際税務の基本知識を税理士が解説します。海外進出を検討中の企業様がいらっしゃいましたら、ぜひご参考ください。

「国際税務」という言葉には、明確な定義は存在していません。一般的にイメージしやすい言葉で説明すると、「国境を超えて2つ以上の国が関わる取引に関する税務のことを言う」と説明することができます。

通常、同じ国内での取引にかかる税金が他の国に関係することはありません。しかし、例えばA国の法人がB国の法人にサービスを提供した場合、果たしてA国とB国（あるいは他に関係している国）のどちらに課税権があるのかという問題が生じます。

上記の例で言えば、サービスを提供した法人のA国と、サービスを受けた法人のB国が、課税権の当事者となりえます。ここで問題になるのは、両方の国がこの取引に対して課税を行った場合です。そうなると「二重課税」となり、サービスの当事者が負担する税負担が重くなります。

先ほどは国際的な2企業間の取引での国際税務でしたが、取引以外にも国際税務が取り上げられるケースもあります。例えば「株主への配当金」です。A国の企業の株主であるB国の居住者が存在する場合だと、配当金を支払うのはA国の企業で、配当金を受け取るのはB国の居住者という国際的な取引関係が成り立ちます。そのため、国際的に支払われる配当金に対する課税に関して国際税務が必要になります。

前述の通り、2国間（あるいは3国以上の間での取引も同様）での取引等に対して、関係する国すべてに税法が存在し、それに則って課税すれば二重課税の問題が生じます。そのため、多くの国は他国と「租税条約」を締結し、課税権の配分等について取り決めを行っています。

租税条約には、国家間での「課税権の調整」「二重課税の排除と脱税及び租税回避の防止」「課税当局間の協力体制の確立」といった役割があります。

国家間の取り決めに従った納税をしないと、脱税等の問題に発展するおそれもあります。そのため国際的な取引を行う際には、税務上どのような問題があるのかをあらかじめ検討しておくことをおすすめします。

世田谷区・渋谷区で国際税務にお悩みの企業様がいらっしゃいましたら、AnDus税理士事務所へご相談ください。国際税務に精通した税理士が対応いたしますので、海外進出を目指す企業様・外資系企業様も安心してお任せいただけます。